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2019-02-01
◆管理部門はすでに最低人数で運営されている!?

管理系の部門において、特に経理、会計周りの部署の人員構成が社内でも最大人数で大掛かりに運用されているような会社には、これまでお目にかかったことがない。
そもそも、経理、会計周りの人員補充は、経営課題の中でも優先順位が低い…というと語弊があるが、コストセンターとして、出来るだけお金をかけずに回そうとする意識が働きやすいのは事実である。

現に、1990年代初頭のバブル崩壊後において、人員削減のターゲットに最も早く着目されたのが営業部ではなかったことは、何を言わんや!である。まずは、不況になると、不要不急な投資や費用は極限まで抑えられ、作れば作るほど売れる時代では無くなるので、開発コストが抑制されて、同時に生産ラインが調整されて、いよいよ不況が長引いてくると、最後に営業コストが見直されていく構造であった。つまり、管理コスト削減⇒開発コストの抑制⇒生産ラインの調整⇒販売・営業コストの見直しが順次、図られてきた。

その一方で不況を脱して、経済が好循環に回り始めた時に、投資や費用をかけるにあたり、どのあたりから再開されると言えるのだろうか?

ここで重要なことは、その投資や費用をかけるにあたり、経営視点においては、至極当然のごとく「効率的」「合理化」を念頭において、「ムリ・ムダ・ムラ」のない投資を考える。

ここで言う「投資」とは、未来に入ってくるお金を今使うことがモットーであり、売上UPに貢献することや期待できることには積極的に予算が付けられるが、売上UPに直接、貢献しないものには、一向に予算が回ってこない。

つまり、経営視点では、最小投資で最大効果が期待される中、間接的に売り上げに貢献する部署、すなわち、間接部門においては、景気の循環にかかわらず、常に「最小人数」で運営されることが命題とされる。

したがって、管理系における経理・会計関連の部署は、総じて、すでに最小人数で高効率的な運営が常になされていると言える。

◆最低人数に回さなければならない負の構造とは!?

その中で悩ましい課題が、月末あるいは月初のトップピークの人員調整をどのようにやり繰りしていくか?である。つまり、繁忙期と閑散期における要員の必要数の確保をどのようにして経営に理解させるかが課題である。

その課題を乗り越えていくために、間接部門に携わる者は、最小人数で運営されることを求められる中、「多能工」として、いくつもの業務をマルチタスクに行うことで、現状を凌いでいる。

そんな状況下、ニアシュアやオフシュア(以下BPO)の登場は、つねに管理部の予算を締め付ける脅威の存在になる。業務効率を追求して生み出された成果は、すなわち「多能工」による高効率運営は、いつもニアシュアなどが提示してくる「低価格」と比較されて、さらなるコスト削減の脅威に晒される。

◆負の構造を引き起こすBPOとは!?

それでは、なぜBPOの存在が管理系に対する脅威の存在となるのか?ここが今回の重要なポイントである。そもそも、この存在が成立する構造とは、同じような業務を束ねて、一極集中で運営することによって成立する。すなわち一つの作業手順に「専門特化」することで、一作業あたりの作業スピードを速め、精度を高め、そして、複数企業の業務を一人の人材が作業することによって生産性と採算コストを賄っているからである。

当たり前の話、「多能工」で業務を行っている作業者と「専門特化」で業務を行っている作業者の生産性の高さは、火を見るよりも明らかで「専門特化」の作業者に軍配があがる。

ここで重要なポイントは、複数企業の作業を一人が行っていることである。なぜ、そのようなことが出来るのか?である。

端的に言えば、同じ作業がたくさんあると一つあたりの業務効率があがるのである。

ここで思い返していただきたいのが、物事の始まりにおいて、例えば、起業して間もない頃や新規事業を始めたばかりの場合、売上もわずかで、伝票や請求書発行の作業あたりの量もたがが知れている。しかし、この売上が徐々に増えてくると、伝票や請求書発行の作業量も増えてくる。つまり、黎明期から成長期に入ってくるとおのずと一つあたりの作業量が増えてくる。

作業量がまとまってくると、専門特化した方が作業効率もあがる。しかし、ここで社内の人員を増やしてしまうと、次にくる衰退期を迎えた時、人員削減の調整を行わないといけない。その雇用リスクを避けるために、経営視点は、ニアシュア・オフシュアなど外部リソースに発注することを好む。

しかし、ニアシュア・オフシュア発注に対する弱点は、それなりの量に達していなければ、旨みが出てこないことである。

そのため、必要最低限とは言え、それなりの人員を雇用した状態で売上が安定か停滞している状況下においては、「多能工」のまま凌ぐほかない。

◆負の構造からの脱却!デジタルレイバー採用のすすめ

日本固有の雇用制度が複雑な利害関係として絡みあう現場において、繁忙と閑散、成長と衰退を繰り返す経済活動で間接部門がとれる増員と同じ効果が期待できる新たな施策は、デジタルレイバー(RPA)の採用に尽きると言える。

デジタルレイバーは、何体作ってもライセンス費用は変わらない。その業務が小ロットであっても構わない。繫忙・閑散期がはっきりしていて、普段やらせることがなかったとしても費用がかさむ訳でもないし、雇用リスクは“0”である。

これからの管理部門における人員構成の戦略は、積極的にデジタルレイバーを採用して、この不毛な増員サイクルから脱却することが重要である。